【9月30日 AFP】北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ、Ri Yong-Ho)外相は29日、国連総会(UN General Assembly)で演説し、同国に対する制裁の厳格な履行を米国が推進し続ける限り、北朝鮮側が先に核武装を解除することは「あり得ない」と述べた。

 李外相は、朝鮮半島非核化をめぐる協議の行き詰まりの原因は「米国が高圧的な措置に頼っていること」だと非難し、「そうした措置は信頼を構築する上で致命的である」と主張。さらに「米国を信頼できない限り、わが国の国家安全保障に対する確信は存在せず、そのような状況下では、われわれから先に、一方的に武装解除することはあり得ない」と述べた。

 李外相はまた、米国が主張する「非核化先行」の方針は「制裁により圧力の水準を高め、高圧的なやり方で自らの目的を達成しようとする」ものだと指摘。「制裁でわが国をひざまずかせられるという認識は、われわれを知らない者らの妄想である」とした。

 李外相は、北朝鮮政府はすでに核・ミサイル実験を停止し、核実験場を廃棄して、信頼構築に向けた取り組みを続けているが、「米国からの相応の反応は見られない」と述べた。(c)AFP/Carole LANDRY