中ロ外相、トランプ氏の「脅し」を批判 国連演説
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【9月29日 AFP】中国とロシアの外相は28日、国連総会(UN General Assembly)の一般討論演説で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は「脅し」を使っているとかなり直接的に批判した。貿易からシリア内戦にわたるさまざまな問題で米国と中ロの間に横たわる溝の深さが改めて示された。
トランプ大統領は24日、2000億ドル(約23兆円)の対中追加関税を発動させ、中国が屈するまで圧力を掛ける姿勢を示していたが、中国の王毅(Wang Yi)外相は28日の一般討論演説で「中国は脅しに屈することはなく、圧力に負けることもない」と述べた。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は、ライバルとなる大国の台頭を防ごうとして「政治的脅し、経済的圧力、粗暴な力」に頼る国々があると非難した。
王毅外相は、ニューヨークのシンクタンクで行った別の演説では「さまざまな摩擦も起きるだろうが、それは意外なことではないし、パニックになるようなことでもない」と発言。最近の米中の緊張の高まりを重大視しない姿勢を示し、中国は米国に代わる超大国になるという野心もないと述べたが、国連総会の一般討論演説では、トランプ大統領の「米国第一」政策は正しくないと何度も指摘した。(c)AFP/Carole LANDRY, Shaun TANDON