メルケル・エルドアン両首脳、関係改善を約束 人権問題では溝
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【9月29日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相とトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は28日、ベルリンで会談を行い、2年前のトルコのクーデター未遂をきっかけに対立していた両国関係の正常化を約束した。しかし、人権問題などに関しては溝は埋まらなかった。
エルドアン氏が、300万人のトルコ出身者が暮らす欧州最大の経済大国ドイツを公式訪問したことについて、ドイツのメディアは「ほほ笑み外交」と伝えている。トルコ経済は、対立するドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権による制裁で悪化している。
メルケル氏とエルドアン氏は、トルコで2016年に起きたクーデター未遂とその後の反体制派の弾圧によってかつてなく悪化した両国関係の改善が必要だと強調。
メルケル氏は共同記者会見で、来月、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とフランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領も交えて首脳会談を行い、シリア問題について協議することでトルコと同意したと述べた。
しかし、報道の自由やトルコで拘束されているドイツ出身者やドイツとの二重国籍者の釈放、またエルドアン氏が政敵とするイスラム教指導者フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師の支持者らをドイツが引き渡すべきかなどについての話し合いは物別れに終わった。(c)AFP/Frank ZELLER