【9月29日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)とイスラエルとの境界付近で28日、パレスチナ人らとイスラエル軍が衝突し、12歳と14歳の少年を含むパレスチナ人7人が死亡した。パレスチナ保健省が明らかにした。

 今回の衝突は、5月14日に行われ、パレスチナ人60人以上の死者を出した在イスラエル米大使館のエルサレム(Jerusalem)移転に対する抗議デモ以降、最も多くの死者を出すものとなった。

 パレスチナ保健省の報道官がAFPに明らかにしたところによると、28日の衝突では12歳と14歳、18歳の少年と20代の男性4人の計7人が死亡した。210人が病院で手当てを受け、うち90人は銃で撃たれた傷を負っていた。

 イスラエル軍は声明で、約2万人の「暴徒」が境界沿いの複数地点に集結し、「さまざまな場所で手りゅう弾や爆発物」を投げたと発表した。

 イスラエル軍は「標準作戦要領に従って」発砲したほか、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の拠点2か所に航空機が空爆を実施した。

 ガザ地区とイスラエルの境界沿いでは3月30日以降、パレスチナ人が「帰還の大行進(Great March of Return)」と呼ぶ抗議デモが少なくとも週1回は行われてきた。28日のデモは、ここ数週間で最大規模だった。

 3月以降、イスラエル軍に射殺されたパレスチナ人は少なくとも193人に上る。そのほとんどが境界沿いでの抗議デモのさなかに亡くなった。一方、イスラエル側でも、パレスチナ人スナイパーの狙撃を受けた兵士1人が死亡している。(c)AFP/Adel Zaanoun