【9月28日 AFP】シンガポールの浜辺で今月、ウミガメの一種であるタイマイ300匹以上がふ化し、海に放たれた。当局が28日、発表した。タイマイは絶滅危惧種に指定されており、個体数増につながった。

 タイマイは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「深刻な危機」にあると分類されている。

 公園や自然保護区を管轄する国立公園管理局によると、ふ化が確認されたのは国内3か所の浜辺。

 人気観光地のセントーサ(Sentosa)島では、100匹以上がふ化。7月に巣が見つかったことから、フェンスを設置してオオトカゲやカニから守ったという。今月15日からの10日間で、この他の2か所でふ化した数を合わせると、計321匹に上った。

 タイマイは、生息地が汚染や沿岸開発の悪影響を受けていることに加え、密猟の対象ともなっていることから、数が減少している。

 スープの材料にされる他、甲羅は粉末にしてゼリー菓子に使われたり、くしやヘアアクセサリー作りに用いられたりするという。(c)AFP