モルディブ大統領選、野党候補のソーリフ氏が勝利 中国傾斜の現職破る
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【9月24日 AFP】(更新)インド洋の島国モルディブで23日、大統領選が実施され、公式集計結果によると野党連合の統一候補イブラヒム・モハメド・ソーリフ(Ibrahim Mohamed Solih)氏が58.3%を得票した。同氏は勝利を宣言し、現職のアブドラ・ヤミーン(Abdulla Yameen)大統領に「円滑な政権移行」を求めた。
選挙戦の間には、ヤミーン氏の有利になるよう不正が行われたとの指摘も出ていた。ヤミーン氏は近年、中国から多額の資金援助を受けて大規模なインフラ事業を進めるなど、対中傾斜を鮮明にしていた。モルディブをめぐっては中国とインドが影響力を確保しようとしのぎを削っている。
選挙は両氏の一騎打ちだった。選挙管理委員会の発表によると、ソーリフ氏は13万3808票を得票。ヤミーン氏は9万5526票だった。投票率は88%。
ソーリフ氏は、地元メディアが政権による高圧的な命令や報道規制を恐れたことから、有権者の間で知名度の伸び悩みに苦慮。選挙戦ではヤミーン氏優位とみられていたが、予想外の勝利となった。
暫定結果の発表後、ソーリフ氏はテレビ演説し、ヤミーン氏に「国民の意思を尊重し、平和的で円滑な政権移行をするよう求める」と表明した。
ヤミーン氏に対してはさらに、多数の政治囚の即時釈放も要求した。同氏は主な政敵のほぼ全員を投獄するか、亡命に追い込んでいる。(c)AFP