食品の期限切れリスクに対応 アリペイなどによる保険商品、導入店を支援
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【9月20日 CNS】支付宝(アリペイ、Alipay)を導入している雑貨店や家族経営の小さな店舗にとって、過剰在庫品の賞味期限切れは頭を抱える問題の一つだろう。しかし、この悩みは今まさに、テクノロジーによって解決されようとしている。
アリペイはこのほど、傘下の小売店向けプラットフォーム、零售通、大手保険会社の中国人民保険集団(PICC)などと共同で、「賞味期限の心配がいらない」保険サービスをスタートさせた。
これにより、アリペイを導入している実店舗は、売れ残った在庫品の問題を気にすることなく、賞味期限切れ商品を消費者に提供しまうなどのリスクも下がる。
8月下旬、この保険が初めて適用された。適用されたのは中国・浙江省(Zhejiang)紹興市(Shaoxing)で小さなスーパーを営む史さんの店だ。史さんは、今年4月2日、零售通から大手食品会社の豚肉ジャーキーを仕入れた。商品の賞味期限は「9月」と記載されていたことから、8月27日、史さんは売れ残った賞味期限切れのジャーキーを写真に撮り、零售通に保険金を請求したところ、申請から2日目にしてアリペイの口座に入金があった。
史さんは、「以前であれば、売れ残った賞味期限を迎えた商品は廃棄する以外になかったが、仕方ないとはいえ心が痛んだ」という。実際、史さんのように夫婦で経営する小さな商店は中国にはいくらでもあり、どこの商店でも商品の仕入れ量の判断は難しい。
多く仕入れ過ぎれば売れ残りによる損失が心配だし、少な過ぎれば収入が減ることが心配だ。期限切れ食品は、消費者の権利保護や食品安全の問題を引き起こす可能性もある。
この「賞味期限保険」は現在、零售通のプラットフォームから26万のアリペイ加盟店に導入されている。たいていはブランド食品メーカー側から、最大で仕入れの30%に相当する代替品を無償で提供されるが、史さんのように価格の10%に相当する金額を補償することもできる。
アリペイの賞味期限保険サービス責任者の高生(Gao Sheng)氏は、「アリペイは零售通と共に、店舗に合わせた販売量予測モデルを構築している。店舗がある地域、消費者の習慣や属性、季節的要因などをもとに、零售通からアリペイ導入店に対し発注商品や発注量などを指導することもできる。また一定の金額を超えるとリスク警告が出るシステムにもなっている。加盟店の保険範囲もこの予測モデルをもとに測定している」と説明する。(c)CNS/JCM/AFPBB News