【9月19日 AFP】(更新)韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は19日午前、平壌の百花園迎賓館(Paekhwawon State Guesthouse)で首脳会談を行った。会談後の共同記者会見で正恩氏は「近い将来」にソウルを訪問する意向を示し、文氏は特別な事情がない限り正恩氏の訪韓は年内に実現するとの見通しを語った。

 正恩氏は「近い将来、ソウルを訪れることを文大統領に約束した」と語った。実現すれば、朝鮮戦争(Korean War)後、北朝鮮の最高指導者による初めてのソウル訪問となる。

 また文氏は、北朝鮮が北西部・東倉里(トンチャンリ、Tongchang-ri)にあるミサイル実験場の永久閉鎖で合意したと発表した。

 北朝鮮に非核化の進展を促すことを目的に18日に平壌入りしていた文氏は「北は東倉里のミサイルエンジン実験場とミサイル発射台を関係国の専門家の立ち合いの下、永久に閉鎖することに同意した」と述べた。

 これまで北朝鮮は東倉里の「西海衛星発射場(Sohae Satellite Launching Station)」でミサイル発射実験を複数回実施しているが、平壌の空港を含む他の多くの場所でも発射実験を行っている。

 ただ8月には、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との約束を受けて、北朝鮮がロケットエンジン発射台の撤去に取り掛かっていることが、人工衛星画像によって判明している。

 さらに文氏は、米国が相応の措置を取れば、北朝鮮が寧辺(ニョンビョン、Yongbyon)の核施設を閉鎖する可能性もあるとも言及した。(c)AFP