米俳優ショーン・ペンさん、「#MeToo」に懐疑的と発言し物議
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【9月18日 AFP】アカデミー賞(Academy Awards)主演男優賞を2度受賞している米俳優のショーン・ペン(Sean Penn)さん(58)が、セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」は男女を分裂させる運動であり自身は非常に懐疑的だと発言し、物議を醸している。発言は、17日に放映された米NBCの朝のニュース番組「トゥデイ(Today)」で述べたもの。
動画配信サービス「Hulu(フールー)」提供のテレビシリーズ『The First(原題)』のプロモーションで番組に登場したペンさんは、性的嫌がらせ(セクシュアルハラスメント)や性的暴行被害の告白運動#MeTooについて、「白黒をはっきりさせ過ぎ」で、告発された側についての判断があまりに性急なこともあると指摘。「多くの事例で、何が真相なのか私たちは知らない」とした上で、#MeTooの意図は大方、男と女を隔てることにあるとの見解を示した。
一方、番組に共に出演した共演女優のナターシャ・マケルホーン(Natascha McElhone)さんは、『The First』の女性の登場人物たちも#MeToo運動の影響を受けていると主張したが、ペンさんは「このドラマに#MeTooとやらいう運動の影響は一切ないと思いたい」と反論。#MeTooは主にわいせつな男たちを世間にさらすある種の受け皿になっていると一蹴した。
さらにペンさんは「私はこの運動を非常に懐疑的にみている。目的を達成しようと大声で騒ぎたり怒りを爆発させたりして、微妙なニュアンスというものがない」と付け加えた。
ペンさんのこうした発言に対し、ツイッター(Twitter)には放映とほとんど同時に反論が殺到。その多くは米歌手マドンナ(Madonna)さんと結婚していた時のペンさんのマドンナさんに対する暴行疑惑に言及したものだ。この疑惑は後にマドンナさん自身が否定している。
コメディアンのウィットニー・カミングス(Whitney Cummings)さんもツイッターで、#MeToo運動は男と女を分裂させるためのものではなく、あらゆる種類の権力乱用についての運動だとペンさんに呼び掛けた。
ペンさん主演の『The First』は、火星への初の有人飛行を扱った近未来ドラマ。(c)AFP