「プッシー・ライオット」メンバーが意識回復 仲間は「薬盛られた」と訴え
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【9月16日 AFP】今年7月に行われたサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)決勝でピッチに乱入したロシアのパンクバンド「プッシー・ライオット(Pussy Riot)」のメンバーで、毒を盛られた恐れがあるとされていた男性が、意識を回復して入院先の病院の集中治療室を出た。今後、さらなる治療のためベルリンに移される。男性のパートナーがロシアメディアに明らかにした。
入院しているのは、カナダとロシアの二重国籍を持つピョートル・ベルジロフ(Pyotr Verzilov)さん(30)。
同バンドの活動家で、べルジロフさんのパートナーでもあるベロニカ・ニクルシナ(Veronika Nikulshina)さんは14日夜、ニュースサイトMeduzaに対し、「ペチャ(ピョートルさん)は意識を回復した」と述べた。また15日、べルジロフさんがベルリンに移されることを同サイトに明らかにした。
ベルジロフさんは11日、法廷尋問のあと病院に搬送され、その後、モスクワにある別の医療施設に移された。この施設の職員は、ベルジロフさんの容体は「深刻」だとしていた。
ニクルシナさんはMeduzaに対し、ベルジロフさんは集中治療室を出たものの、まだ幻覚や精神錯乱の症状があると語った。
ベルジロフさんの体調が悪化した原因について正式な発表はされていないが、ニクルシナさんはベルジロフさんが大量の医薬品を摂取させられたと訴えている。
ニクルシナさんは同サイトに「明らかに薬を盛られた。抗コリン薬によるものだ」「これは大量摂取の問題だ」と述べた。
べルジロフさんとニクルシナさんは、バンドの他のメンバー2人と共に7月15日のサッカーW杯決勝のピッチに乱入した罪で15日間の禁錮刑を受けていた。乱入の目的はロシア警察による虐待に抗議するためだったとしている。(c)AFP