リンゴ1.5万個を転売業者が1人で買い占め? 販売した従業員解雇 キューバ
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【9月15日 AFP】食料不足にたびたび見舞われているキューバで、1人の客にリンゴ1万5000個を販売したスーパーマーケットの従業員8人が解雇された。同国共産党の機関紙グランマ(Granma)が14日、報じた。
同国のイオレル・サンチェス(Iorel Sanchez)記者が首都ハバナのスーパーマーケットで販売の現場を目撃し、ブログに投稿したのがきっかけとされる。
サンチェス記者によると、「軍隊式に統制された大柄の若者たち」がスーパーに現れ、1箱100個入りのリンゴを150箱購入。ただしリンゴの買い手は1人だったという。同記者がブログで公開したレシートによると、この買い手はリンゴを1個当たり45セント(約50円)で購入した計算になる。
果物やバター、牛乳、ビールなどの食料不足にたびたび見舞われているキューバでは、業者が大量の食料を買い占め、より高値で転売することは珍しくない。グランマによると、買い占めが起きたスーパーを経営しているのはCimex。Cimexは国営企業だが、民間企業を対象とした法律が適用される。
国営ウェブサイト「Cubadebate.cu」によると、同国は、リンゴを含め、約1100万人の国民が消費する食料のほぼ全てを輸入に依存している。(c)AFP