【9月15日 AFP】(更新)米東海岸に上陸した大型ハリケーン「フローレンス(Florence)」はノースカロライナ、サウスカロライナ両州に激しい雨を降らせ、14日には住宅に木が倒れて母親と乳児が死亡するなど少なくとも4人の犠牲者が報告された。フローレンスは熱帯暴風雨になったが、気象当局は今後数日は豪雨や洪水の恐れがあると警戒を呼び掛けている。

 フローレンスは、ノースカロライナ州ライツビツビーチ(Wrightsville Beach)に午前7時15分(日本時間同日午後8時15分)ごろ上陸した。

 上陸地点に近い同州ウィルミントン(Wilmington)の警察によると、ニューハノーバー(New Hanover)郡で住宅に倒木が倒れ込み母親とその赤ちゃんが死亡。父親は病院に救急搬送されたがけがの程度は分かっていない。

 レノア(Lenoir)郡では、飼い犬の様子を見に行った男性が風にあおられて転倒し死亡した。ペンダー(Pender)郡では、体調を崩した女性が救助を求めたが、救急隊の到着が倒木で妨げられて死亡した。地元メディアによると、この女性は心臓発作を起こしていたという。

 米国のメディアは、さらに5人目の死者として雨の中延長コードをつなごうとしていた男性が死亡した恐れがあると伝えている。

 米国立ハリケーンセンター(NHC)は14日、フローレンスはハリケーンから熱帯暴風雨になったと発表したが、依然として危険な状態が続いている。風速は午後5時(日本時間15日午前6時)の時点で約30メートルに下がったものの、ノースカロライナ、サウスカロライナ両州では豪雨が続いており、死者が出るような鉄砲水が起きる恐れがある。(c)AFP/Sebastien Duval with Leila Macor in Myrtle Beach