【9月15日 AFP】2016年米大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート(Paul Manafort )被告は14日、同陣営とロシアの共謀疑惑をめぐるロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の捜査に協力することに同意した。ホワイトハウス(White House)に対する同検察官の捜査の脅威が高まるなか、同被告が捜査への関与を深めることとなった。

 マナフォート被告は、マネーロンダリング(資金洗浄)と違法なロビー活動の罪に対する2回目の裁判を回避する司法取引に応じ、米国に対する陰謀と司法妨害の2件で有罪を認めることに同意した。

 同被告は司法取引の一環で最終的に最長10年の禁錮刑を受ける可能性があるほか、数百万ドル(数億円)相当の不動産4軒と、銀行口座、生命保険契約の権利を失うことになる。

 約1か月前にはトランプ氏の個人弁護士を長く務めたマイケル・コーエン(Michael Cohen)被告も検察当局との司法取引に応じ、トランプ氏が選挙資金法違反に関与したことを示唆していた。

 ホワイトハウスのサラ・サンダース(Sarah Sanders)報道官は、マナフォート被告が司法取引に応じた直後、「この件は大統領自身や2016年大統領選での勝利とは全く関係がない」と述べた。

 同被告は8月、別の裁判で金融詐欺などにより8件の有罪評決を受けている。だが、今回の司法取引の対象となった罪状も含め、一連の罪状は、同被告が2005年から2014年まで、ビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)ウクライナ大統領(当時)と同大統領率いる親ロシア政党との間で行った業務に起因するもので、トランプ陣営での選挙活動とは関係がない。(c)AFP/Charlotte PLANTIVE