【9月13日 AFP】米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)被告(66)が、女性にセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)をしているとみられる映像が、13日に公開された。その中で被害を受けている女性は先に、ワインスタイン被告からレイプされたと訴えていた。

 英スカイニューズ(Sky News)に映像を提供したのは、2011年にニューヨークで同被告との仕事の打ち合わせの際にセクハラを受けたとしてワインスタイン被告を公然と非難していたメリッサ・トンプソン(Melissa Thompson)さん。

 トンプソンさんは同テレビ局に対し、自身のIT企業の動画プラットフォームを同被告に紹介した際、実際に録画の様子を見せるために、打ち合わせの様子を撮影していた。

 その数時間後に同被告のホテルの部屋でレイプされたと、トンプソンさんは主張している。

 AFPはワインスタイン被告のベンジャミン・ブラフマン(Benjamin Brafman)弁護士に取材を申し込んでいるが、現時点で回答を得られていない。

 ただ娯楽誌ピープル(People)は、ブラフマン弁護士が同被告によるわいせつ行為を否定していると報じている。ブラフマン氏は、映像の一部ではなく全体を見通すと、「強要に当たる行為はなく、きわどいというよりもさりげない感じで、どちらからともなく誘い合っているのは明らか」と話したとされる。

 問題の映像の中でワインスタイン被告は、スタッフに「邪魔するなよ」と言いながらトンプソンさんとの打ち合わせに臨み、トンプソンさんが握手をしようと手を差し出すと、同被告はこれに応じずトンプソンさんを抱き締め、背中をなでながら「いいねえ。もうちょっとこのままで」などと話している。

 さらに、被告が「君にちょっかいを出してもいいのかな?」と尋ねてトンプソンさんが返答に困ったり、ある場面では、同被告がトンプソンさんの脚を下から上へとなで上げたりする様子も捉えられている。

 ワインスタイン被告は多数の女性から、セクシュアルハラスメントや性的暴行を受けたと非難されている。現在は保釈中で、女性3人に対する6件の罪状について無罪を主張。次の審理は今月20日に予定されている。(c)AFP/Frankie TAGGART