【9月12日 AFP】女子テニスのスーパースター、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)の風刺画を掲載し非難の嵐にさらされたオーストラリア・メルボルンの地元紙ヘラルド・サン(Herald Sun)は12日、同日付の紙面トップに問題の風刺画を再び掲載し、人種および性差別的であるとの批判について反論した。

 同紙は10日付の紙面に、大坂なおみ(Naomi Osaka)との全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)決勝で怒りを爆発させたセレーナを描いたマーク・ナイト(Mark Knight)氏の風刺画を掲載。

 風刺画にはたくましい体格で分厚い唇をしたセレーナが試合中におしゃぶりを吐き出し、跳びはねながら壊れたラケットを踏みつけている姿が描かれており、人種差別および性差別的であると世界中から非難の声が上がった。

 しかし、同紙は12日付の紙面で「マーク・ナイトに関する自称検閲官たちの思い通りになれば、新しいポリティカリー・コレクト(政治的・社会的に公正)な生活は本当に退屈で仕方のないものになる」と批判に反論。

 また、ナイト氏も同紙ウェブサイトで自身の風刺画に対する非難について「世界が狂ってしまった」兆候だと指摘し、「セレーナの風刺画は彼女の態度に関するものであって、人種に関するものではない」と主張した。

 ナイト氏によると、自身のツイッター(Twitter)に投稿した風刺画に関するツイートには2万2000件以上のコメントが舞い込んだが、そのほとんどが批判的な内容で、同氏は家族や友人たちを守るためにアカウントを閉鎖したという。(c)AFP