死んだはずの犬が生きていた…米男性、「偽証」証明し禁錮50年免れる
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【9月12日 AFP】米西部オレゴン州で昨年、実の娘に性的暴行を加えた罪で禁錮50年を言い渡された男性が、見せしめに殺したとされていたラブラドルレトリバーが生きていることを突き止めることで、自身の無罪を証明した。検察側が11日までに公訴を取り消し、男性は晴れて自由の身になった。
男性は配管職人のジョシュア・ホーナー(Joshua Horner)さん(42)。2017年4月、未成年者に対する性的暴行罪で陪審から非全員一致ながら有罪評決を受けた。
娘は公判で、ホーナーさんから警察に通報すればペットたちに危害を加えると脅され、ホーナーさんが見せしめとして愛犬のルーシー(Lucy)を目の前で射殺したと主張した。
しかし、ホーナーさんの代理として事件を再調査していた非営利団体(NPO)オレゴン・イノセンス・プロジェクト(Oregon Innocence Project)によって、ルーシーがオレゴン州ポートランド(Portland)の北西に位置する町ギアハート(Gearhart)で新たな飼い主に飼われていることが分かった。際だった特徴からルーシーと確認されたという。
ホーナーさんは、娘はうその証言をしているとし、ルーシーに危害を加えていないので、ルーシーさえ見つかれば自身の無罪が証明できると主張していた。
地区検察局は公訴の取り消しを裁判所に求め、裁判所は10日それを認めた。検察が提出した文書によると、ルーシーの発見後、娘は自身の宣誓証言についての供述を拒んでいるという。
上訴審では、被告側にルーシーと無関係であることを示す証拠の提出が認められていなかったとして下級審の判決を破棄し、審理を差し戻した。これを受けてホーナーさんは8月に拘置所から釈放され、再審理を待っていた。
ホーナーさんは同日、妻のケリー(Kelli)さんと共に法廷を後にする際、「ケリーと私はすぐにでも人生を立て直せる」と喜んだ。(c)AFP