【9月10日 AFP】ロシアは9日、シリア東部の民間人居住地域の軍事目標に対する爆撃に、米国が白リン弾を使用したと非難した。白リン弾の使用は、国際法で禁じられている。

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 ロシア軍司令官は、「米軍のF15戦闘機2機が8日、デリゾール(Deir Ezzor)県ハジン(Hajin)を標的に、自然発火性を有する白リン弾を使用して爆撃を実施した」と指摘した上で、「これらの爆撃ですさまじい火災が発生した。死傷被害に関する情報を確認中だ」と明かした。

 シリアではイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が、ユーフラテス川(Euphrates River)と対イラク国境に挟まれたデリゾール県内の孤立地域を現在も支配している他、広大なシリア砂漠にもとどまっている。

 米主導の有志連合は、IS掃討を目指して何か月も攻撃を行っているクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」の戦闘員らを支援している。

 白リン弾は、民間人に対する使用に加え、民間人が多く居住している地域内の軍事目標に対する使用についても、ジュネーブ条約(Geneva Convention)で禁止されている。(c)AFP