エジプト裁判所、「ムスリム同胞団」指導者ら75人の死刑判決維持
このニュースをシェア
【9月9日 AFP】エジプトの裁判所は8日、2013年に起きた治安部隊とムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)元大統領の支持者らとの衝突に絡んで起訴されていたイスラム主義組織「ムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)」の指導者ら75人に死刑を言い渡していた今年7月の原判決を維持した。また、シャウカン(Shawkan)の名で広く知られている報道写真家のマフムード・アブゼイド(Mahmoud Abu Zeid)氏に5年の禁錮刑を言い渡した。
この裁判は2011年の「エジプト革命」以降最大規模のもので、死亡したデモ参加者は数百人規模に上った。アブゼイド氏はこの衝突を取材していた時に逮捕された。被告739人のほとんどは警察官殺害や財産の破壊の罪で起訴されていた。
死刑を言い渡された75人の中には、ムハンマド・バルタギ(Mohamed el-Baltagui)氏やエッサム・アリヤン(Issam al-Aryan)氏、サフワット・ヒジャジ(Safwat Hijazi)氏といったムスリム同胞団の指導者も含まれている。裁判所は47人に終身刑、347人に15年の禁錮刑、当時未成年だった22人に10年の禁錮刑を言い渡した。モルシ元大統領の息子のオサマ・モルシ(Ossama Morsi)氏にも10年の禁錮刑、215人に5年の禁錮刑を宣告した。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)はこの裁判について「恥ずべき大規模裁判」、「司法のまがいもの」と非難した上で、「公平な裁判所」での裁判のやり直しを求めた。(c)AFP/Aziz El Massassi