【9月8日AFP】ドイツ東部ザクセン(Saxony)州ケムニッツ(Chemnitz)で先月末に起きたネオナチ(Neo-Nazi)による一連のデモの際、ユダヤ料理店が暴徒による襲撃を受け、同店のオーナーが負傷していたことが分かった。当局と現地メディアが8日、明らかにした。

 ザクセン州内務省の報道官はこの襲撃事件について、「反ユダヤ主義を背景とした、政治的動機による犯行だったとの見方が最も強い」と述べた。

 ケムニッツでは先月26日の未明、難民申請者とみられる人物によってドイツ人男が殺害された事件が発生。それ以降、極右による暴力的な反移民デモがこの都市を揺さぶり続けている。

 そうした中、ザクセン州警察は日刊紙ウェルト(Die Welt)に対し、ユダヤ料理店「シャローム(Schalom)」が襲撃されたとの通報を受けていたことを認めた。

 ウェルトおよび地元紙フライエ・プレッセ(Freie Presse)の報道によると、黒い覆面で顔を隠した暴徒たち12人前後が8月27日、石や瓶を投げたり、金属パイプを使ったりして同店を襲撃。その際、店のオーナーが肩を負傷したという。

 シャロームは2000年の開店以来、複数回にわたって襲撃を受けたことがある。(c)AFP