【9月8日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)は7日、幹部2人の退任が明らかになったほか、深夜にポッドキャストで配信されたインタビュー番組の最中にイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がマリフアナ(大麻)を吸っているとみられる場面が流れたことから投資家の不安を招き、株価が下落した。

 一連の事態を受け、この日のテスラ株価は263.24ドルと6.3%安で引け、マスクCEOの気まぐれな運営スタイルが投資家にとっては懸念材料であることを改めて示した。

 米リサーチ会社ループ・ベンチャーズ(Loup Ventures)のアナリスト、ジーン・マンスター(Gene Munster)氏は、マスク氏の行動は「テスラを企業としてサポートしていくことをどんどん難しくしている」として、「彼の行動はテスラの株価に直接影響する。イーロンこそがテスラそのものだからだ」だと指摘している。

 マスク氏が出演したインタビュー番組に加え、1か月前にテスラの最高総務責任者(CAO)に就任したばかりのデーブ・モートン(Dave Morton)氏の退任発表も株価下落に追い打ちをかけた。また、人事責任者を務めるガブリエル・トレダノ(Gabrielle Toledano)氏も米ブルームバーグ(Bloomberg)に対し、休職明けに同社には復帰しないことを明らかにしている。

 マスク氏はコメディアンのジョー・ローガン(Joe Rogan)氏と2時間以上にわたってポッドキャストの配信番組に出演。ウイスキーを飲み、ローガン氏に差し出されたマリフアナを吸ったとみられ、大きな話題となっている。

 マスク氏はインタビューの途中で、自分の頭の中でアイデアが次々にひらめく様子を「果てしなく爆発が続いている」ようだと表現し、子どもの頃は周囲の人間が同じ感覚を味わっていないように見えたため、自分は正気を失っているのではないかと考えたこともあったと明かしている。(c)AFP/John BIERS