【9月7日 AFP】メキシコの検察当局は6日、中部ベラクルス(Veracruz)州で少なくとも166人の遺体が埋められていた場所を発見したことを明らかにした。

 ベラクルス州では麻薬組織の抗争による殺人が後を絶たず、今回の死体遺棄はこの種の事例で最も大規模なものの一つ。抗争の背景には、同州にメキシコ最大級の港を有する都市ベラクルスが位置していることや、政治汚職、対立する麻薬組織同士の陰惨な縄張り争いなどいくつかの要因がある。

 検察によると、大量の遺体が見つかったのは同州中部だが、当局は治安上の理由から正確な場所を発表していない。現在、法医学専門家らによって捜査が進められているという。8月8日に発掘が開始されて以来、衣服200枚、身分証明書144枚、その他個人の所有物を回収したことも明らかにした。

 検察は声明で、多数の人が1か所に埋められているとの情報提供があったことを明かし、「法医学的な分析に基づき、ここにひそかに遺体が埋められたのは、およそ2年前だと結論付けた」と述べた。遺体は少なくとも32か所に分けて埋められていたという。(c)AFP/Ignacio Carvajal