元スパイ襲撃、「究極的にはプーチン氏の責任」 英が名指しで非難
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【9月6日 AFP】英内務省のベン・ウォレス(Ben Wallace)治安担当閣外相は6日、神経剤によるロシア人元二重スパイ暗殺未遂の責任は「究極的には」ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領にあるという見方を示した。
イングランド南部ソールズベリー(Salisbury)で3月、神経剤「ノビチョク(Novichok)」を使って元スパイのセルゲイ・スクリパリ(Sergei Skripal)氏と娘ユリア(Yulia Skripal)さんが襲撃された事件について、英政府はロシア軍情報機関の職員2人による犯行と断定している。
BBCラジオの取材に応じたウォレス氏は、プーチン大統領に責任があるかとの質問を受け、「究極的にはある。同氏がロシア連邦の大統領であり、国防省を通じて軍情報機関の参謀本部情報総局(GRU)を統制し、GRUに資金と指示を出しているのはプーチン政権なのだから」と述べた。
英検察当局は5日、アレクサンドル・ペトロフ(Alexander Petrov)容疑者とルスラン・バシロフ(Ruslan Boshirov)容疑者を、スクリパリ氏の殺害共謀と殺人未遂、禁止化学兵器使用の罪で起訴するだけの十分な証拠を得たと発表。
ロシアは自国民の送還に応じないことから、身柄引き渡しの正式要求は行わないものの、両容疑者の欧州逮捕状は既に取得したとしている。
英国は日本時間7日午前0時半ごろに開始予定の国連安全保障理事会(UN Security Council)の会合で、最新の状況を説明することになっている。(c)AFP