【9月6日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)は5日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第21シードの錦織圭(Kei Nishikori)が2-6、6-4、7-6(7-5)、4-6、6-4で第7シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)との激闘を制し、準決勝に進出した。

 シーズンを棒に振る手首のけがで昨年大会を欠場していた錦織は、2014年大会の決勝で苦杯をなめさせられた相手を倒し、同胞の大坂なおみ(Naomi Osaka)とともに日本人の男女が同一の四大大会(グランドスラム)でベスト4入りを果たすという初の快挙を達成。次戦は決勝の大舞台を懸けて、グランドスラム通算13勝を誇る第6シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と世界ランク55位のジョン・ミルマン(John Millman、オーストラリア)の勝者と対戦する。

 錦織は14年大会の準決勝で当時世界ランク1位だったジョコビッチを撃破し、アジア勢男子では初めてメジャー大会のファイナリストになった。しかし、16年大会では惜しくも準決勝で敗退するなど、その後はグランドスラムの決勝の舞台からは遠ざかっている。

 4時間8分に及ぶ長丁場を勝ち抜き、チリッチ戦の通算戦績を9勝6敗に更新した錦織は、「本当にタフな試合で、最終セットは3-2でリードしながらも挽回されてしまった。どういうわけか、マリンとはいつも激しいバトルになる」とコメントした。

 第5セットで先にブレークに成功して3-1とリードを奪い、完全に試合の主導権を握ったかにみえた錦織は、第8ゲームではあと2ポイントで5-2とするチャンスがあったものの、ダブルフォールトに続いてバックハンドのストロークが大きくオーバー。対するチリッチはその勢いでブレークに成功し、ゲームカウント3-4と詰め寄ると「やったぞ!」と叫んでいた。

 それでも最後のゲームでは、チリッチのサーブに圧巻のリターンエースで勝利を手にした錦織は、またしても勝負どころでの強さを発揮し、「すべてのポイントを奪うつもりで戦っている」、「特に終盤ではすべてのポイントに対して集中力を高めている」としながらも、「試合ではいつも、第5セットまでもつれないことを望んでいる」と話した。(c)AFP