【9月5日 AFP】フランスのローラ・フレセル(Laura Flessel)スポーツ相は4日、「個人的な理由」で辞任すると発表した。先月28日には同政権で最も人気の高い閣僚の一人だったニコラ・ユロ(Nicolas Hulot)環境相が辞任を発表しており、1週間余りの間に2人の人気閣僚が辞意を表明したエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権は大きな痛手を受けている。

 フェンシングの元五輪金メダリストであるフレセル氏は声明でマクロン大統領とエドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相の「絶え間ない支援」に感謝の意を表したが、詳しい辞任の理由は明らかにしなかった。

 だが、情報筋はAFPに対し、辞任の決断はフレセル氏の「財政状況と関連」があると述べた。仏ニュースサイト「メディアパルト(Mediapart)」によると、フレセル氏が自身の肖像権管理を目的に夫と共に設立した会社の収益を過少申告していなかったか税務当局が調査中だという。

 エネルギッシュな中道派のマクロン氏は大統領就任時、腐敗政治の一掃と失速気味のフランス経済の活性化を掲げていた。だが、就任から1年以上がたった今、フランス国民がマクロン氏に厳しい評価を下している様子が世論調査からうかがえる。仏調査会社Ifopによるとマクロン氏の支持率は9月に31%に下がり、2017年5月の就任以来最低を記録した。(c)AFP/Clare BYRNE and Joseph SCHMID