タリバン最有力一派、ハッカニ・ネットワークの創設者死亡
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【9月4日 AFP】アフガニスタンの反政府武装勢力タリバン(Taliban)の一派で、最有力かつ最も恐れられている武装組織の一つ、ハッカニ・ネットワーク(Haqqani Network)の創設者が、長年病気を患った末に死亡した。タリバンが4日、発表した。
タリバンはツイッター(Twitter)で、ジャラルディン・ハッカニ(Jalaluddin Haqqani)師が「病気との長い闘い」の末に死亡したと発表し、同師を「当世の傑出した聖戦士の一人」とたたえた。
同ネットワークは現在、息子でタリバンのナンバー2となっているシラジュディン・ハッカニ(Sirajuddin Haqqani)師が指揮している。
ジャラルディン師は1980年代、米国とパキスタンの支援を受けて、アフガニスタンに侵攻する旧ソ連と戦うイスラム武装勢力の司令官だった。
その統制力と豪胆さで名を上げた同師は、米中央情報局(CIA)から一目置かれ、チャーリー・ウィルソン(Charlie Wilson)元米下院議員の私的な訪問も受けた。
アラビア語を流ちょうに話すジャラルディン師は、ソ連との紛争時にアフガニスタン入りしたウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)をはじめ、アラブ系のイスラム過激派と親密な関係を築いた。後にジャラルディン師は、タリバン政権で閣僚も務めている。
同師が死亡した日時や場所、患っていた病気については明らかになっておらず、2008年と2015年にも同師の死亡説が流布した。死亡時の年齢は80代前半と考えられている。近年は、パキスタンに居たとの未確認情報もあった。
実権は既に息子に移っていることもあり、ジャラルディン師の死が組織にどのような影響を与えるかは不透明だ。(c)AFP/Emal HAIDARY