米国、330億円のパキスタン支援取りやめ方針「断固たる行動」欠如で
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【9月2日 AFP】米国防総省は1日、同国の南アジア戦略を支援するという「断固たる行動」がパキスタン政府に欠如しているとの理由で、3億ドル(約330億円)の対パキスタン援助を取りやめる方針を明らかにした。
米軍のコーン・フォークナー(Kone Faulkner)中佐が、AFP宛ての電子メールで明らかにした。パキスタン政府には引き続き、あらゆる「テロリスト集団」を対象とするよう働きかけていくという。
米国はパキスタン国内に安住する武装勢力を取り締まるよう同国政府に求める一方、今年初めには約20億ドル(約2220億円)相当の援助を凍結すると発表していた。
米国政府は、アフガニスタンで長期化した戦争の行方はパキスタンによる徹底した取り締まりにかかっているとみている。その一方で、パキスタンの三軍統合情報部(ISI)をはじめとする軍関係機関が、イデオロギー上の理由やアフガニスタンでのインドの影響力増加に対抗する目的で、武器や資金面においてアフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)を支援しているとの疑念を抱いている。(c)AFP