ビートルズのインド滞在から50年、隠れ家だった僧院を巡る
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【9月15日 AFP】50年前、英国の伝説的ロックバンド、ビートルズ(The Beatles)のメンバー4人が訪れたインド。彼らが滞在した小さなバンガローや、ジョン・レノン(John Lennon)がアーティストのオノ・ヨーコ(Yoko Ono)に絵葉書を送った郵便局は、今や廃虚と化している。
「ファブ・フォー(Fab Four)」の異名で知られる世界で最も有名なバンドのメンバー4人は1968年、隠れ家とスピリチュアリティーを求めてインド北部の町、リシケシュ(Rishikesh)を見渡すマハリシ・マヘーシュ・ヨギ(Maharishi Mahesh Yogi)師の僧院(アシュラム)を訪れ、ここで通称「ホワイト・アルバム(White Album)」収録曲の多くを書き上げた。
この僧院は2000年初頭に閉鎖されたが、今、地元グループの努力により、ジャングルの中からよみがえりつつある。つい最近まで、最も頻繁にやって来る「デイ・トリッパー」(ビートルズの曲のタイトル、日帰り客の意味)はトラやヘビだったが、今では観光客が散策している。
地元ジャーナリストによると、以前は、勝手に入り込む人も多かったが、付近ではヒョウの足跡やゾウの糞も見つかっており、大変危険だった。現在は、隣接するトラ保護区との間にフェンスが設けられ、野生動物の侵入を防いでいるという。
4人がこの場所を訪れたのは、1967年にビートルズのマネジャーだったブライアン・エプスタイン(Brian Epstein)氏が死去した翌年だ。同氏の死去を受け、ジョン・レノンとポール・マッカートニー(Paul McCartney)、ジョージ・ハリスン(George Harrison)、リンゴ・スター(Ringo Starr)の間には亀裂が入り始めていた。
だが4人は新たな師をインドで見つけた。人を引き付ける魅力のあるマハリシ師が4人に約束したのは、超越瞑想法による麻薬抜きの幸福と悟りだった。1968年2月、4人はそれぞれのパートナーを連れて、先がどうなるのかは分からないまま、リシケシュの瞑想院にたどり着いたのだ。