【8月30日 AFP】米自治領プエルトリコを昨年9月に襲った大型ハリケーン「マリア(Maria)」の実際の死者数が以前の発表の40倍超に上ることが明らかになった問題で、中心都市サンフアン(San Juan)のカルメン・ユリン・クルス(Carmen Yulin Cruz)市長は29日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権が「怠慢」によって住民を見殺しにしたと強く非難した。

 マリアによる死者数については1年近くにわたって議論が続いていたが、プエルトリコのリカルド・ロセジョ(Ricardo Rossello)知事は28日、これまでの公式発表の64人から2975人に大幅に修正した。

 トランプ大統領は29日、政権はプエルトリコで「素晴らしい仕事」をしていると主張し、自身の危機対応に問題はなかったとの認識を示している。しかし、クルス市長は米CNNテレビに「トランプ政権はプエルトリコの住民を怠慢によって見殺しにした。政権は私たちに、実際には十分な支援をしていないのにそうしていると思いこませようとしている。他国による支援も認めていない」と怒りをあらわにした。

 市長は「トランプ大統領は恥を知れ。プエルトリコの人々にお悔やみを申し上げるとさえ、一度も、きのうも言わなかったことに、恥を知れ」と語気を強めた。(c)AFP