【8月30日 AFP】イランの最高指導者アリ・ハメネイ（Ali Khamenei）師は29日、2015年に欧米諸国などと交わした核合意について、国益のためにならなければ破棄もあり得ると警告した。

　ハメネイ師の公式ウェブサイトによると、同師は閣僚との会談で「（核合意が）もはや国益を守っていないとの結論に達すれば、われわれは当然破棄することになる」と言明。欧州各国は米国が離脱した核合意の存続に向け取り組んでいるが、イランは欧州に「期待をかける」べきでないとも訴えた。

　イランでは、米国による制裁再開により外国企業が次々と撤退。大規模投資を呼び込むというハッサン・ロウハニ（Hassan Rouhani）大統領の望みは消え、同政権は打撃を受けている。

　ロウハニ師に対しては、政敵による包囲網が強まっている。議会は今月、弾劾決議で労働・協同組合・社会福祉相と経済財務相の罷免を決定。さらに議会は鉱工業相と教育相に対する弾劾決議の採決も承認しており、今後数日でさらに閣僚2人が弾劾される可能性がある。(c)AFP/Eric Randolph