【8月29日 AFP】米ミズーリ州で28日、肉代用食品を肉製品を想起させる名称で販売することを禁止する新たな州法が発効した。同州では肉代用食品の呼称をめぐり議論となっている。

 豆腐ハンバーガーや野菜ソーセージなどが新法の対象とされ、ミズーリ州では今後、動物由来のものでない限り、肉とは名乗れないことになる。

 この種のものとして米国初となる新法は、同州の有力な肉牛生産者団体によって提唱され、5月に議会の承認を得た。ミズーリ州の肉牛生産者団体のマイク・ディーリング(Mike Deering)氏はその際、「全米の畜産農家や酪農家が毎日欠かさず世話をし、一生懸命育てている商品の品質を保護するもの」と語り、新法を称賛した。

 一方、肉代用食品業界は27日、同法は弾圧も同然だと不快感をあらわにし、差し止めを求めて連邦裁判所に提訴した。肉代用食品業界は、七面鳥の丸焼きに似せた豆腐の加工食品を本物の肉だと思って購入する人も、アーモンドミルクを牛乳だと考えて購入する人もいないと主張している。

 また、この肉代用食品の呼称論争で、動物愛護団体アニマル・リーガル・ディフェンス・ファンド(Animal Legal Defense Fund)は、州議員らは肉牛生産者団体に肩入れしていると非難している。(c)AFP