【8月28日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)で高速道路の高架橋が崩落し、43人が死亡した事故を受けて、政府は27日、インフラ管理の国営化を検討していることを明らかにした。事故をめぐっては、橋を管理していた民間企業と政府との対立が続いている。

 ダニーロ・トニネッリ(Danilo Toninelli)インフラ・運輸相は議会で、民間企業が公共施設を管理するいわゆるコンセッション方式の全面的な見直しのため「全力を尽くす」と述べた。

 同相はまた、「国民の利益がより保護されるのは、国営化なのか、あるいは運営を委ねた企業の利益を減らす形での現行契約の再交渉なのかを、ケース・バイ・ケースで見極めていく」としている。

 これに先立ち政府は、崩落した橋があった高速道路「A10」を含め、国内の高速道路網のほぼ半分を管理している民間企業「アウトストラーデ・イタリア(Autostrade per l'Italia)」が、巨額の利益を得ながら保守管理への投資を怠ったと非難。双方が激しく対立していた。(c)AFP