マレーシア選手が試合を途中放棄、偏った判定に不服 ア大会武術競技
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【8月28日 AFP】第18回アジア競技大会(18th Asian Games、Asiad)は27日、プンチャク・シラット男子65~70キロ級決勝が行われ、マレーシアの26歳の選手が審判の判定が偏っているとして猛抗議する騒動が起きた。混迷を極めたこの試合は、開催国インドネシアの選手が4-1で金メダルを獲得した。
インドネシア発祥の伝統武術である同競技で、2016年の世界選手権を制しているこのマレーシア選手は、決勝の終了間際に抗議して試合を棄権すると、ウオームアップエリアの壁にパンチで穴をあけた。
アジア大会の公式ウェブサイトによると、敗れたマレーシアの選手は、「自分が怒っているのは、対戦相手やファンのせいではない。審判が公平にポイントを与えなかったからだ」と主張しているという。
試合の序盤はマレーシアの選手が圧倒していたものの、インドネシアの選手に途中から反撃を受けた。終了2秒前に試合を放棄したマレーシアの選手は、コーチになだめられながら会場を後にした。
アジア大会組織委員会(INASGOC)はAFPの取材に対し、騒動を起こしたマレーシアの選手が処分される可能性は低いとして、「(選手に起ったことに関して)理解する努力をしているが、とても残念な結果だ。しかし、この件で何らかの処分が科されることはないと思う」と明かした。
マレーシアのオリンピック委員会(NOC)は、INASGOCからの報告を待つとしながらも、問題の選手が処罰されることはないという見解を示しており、事務総長は「あれは選手として当然の反応であり、ただ感情的になっただけで、処罰されることはないと考えている」と述べた。(c)AFP