【8月25日 AFP】米共和党のベテラン上院議員でベトナム戦争(Vietnam War)の英雄でもあるジョン・マケイン(John McCain)氏(81)が、脳腫瘍(のうしゅよう)の治療を中止した。マケイン氏の親族が24日、発表した。同氏は1年前に脳腫瘍を患っていることを明らかにしていた。

 親族は「病気の進行と、防ぎようのない加齢によって審判が下された」と述べ、「当人は、常としている意志の強さにより、治療を継続しないことを選択した」と説明した。

 マケイン氏は30年余り上院議員を務め、戦争と平和、国家の倫理的方向性をめぐる議論で大きな存在感を示してきた。ベトナム戦争では、海軍戦闘機の操縦士としてハノイ爆撃の任務に就いた際に撃墜され、数年にわたり捕虜となった。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領に破れた2008年の大統領選挙では、論争の的となったサラ・ペイリン(Sarah Palin)アラスカ州知事(当時)を副大統領候補に選んだことで批判を浴びた。

 マケイン氏は2016年以降、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領を公然と批判する数少ない共和党議員となっていた。(c)AFP/Andrew BEATTY