【8月23日 AFP】フランス首都パリは、民泊仲介サービス「エアビーアンドビー(Airbnb)」などのウェブサイトを介して違法に民泊事業を行っている家主に科す罰金を大幅に引き上げた。市関係者が22日、明らかにした。

 パリ市の住宅問題を統括するイアン・ブロサ(Ian Brossat)氏によると、違法民泊に科された罰金総額は、2017年は1年間で130万ユーロ(約1億6700万円)だったのに対し、2018年は年始から8月15日までで既に138万ユーロ(約1億7700万円)に上っているという。これは昨年に比べ、6割近い引き上げ幅に相当する。

 ブロサ氏は、空いている物件を違法に貸し出した事例111件に対し、平均1万2000ユーロ(約150万円)の罰金が科されたとしている。同氏は、これらの事例の圧倒的多数がエアビーアンドビーを介していたと明かし、「彼らはアマチュアを装ったプロだ」と指摘している。

 パリでは、ホテルの部屋数が8万室なのに対し、エアビーアンドビーは6万5000件の民泊物件を紹介している。

 同市は民泊サイトへの課税に取り組んだ他、最近では大家が主たる居住物件を貸し出す際の日数に上限を設けるとともに、市役所への登録および広告への登録番号掲載を義務化した。(c)AFP