「恥ずかしくて怖かった」 性的暴行訴えたJ・ベネットさん、胸中明かす
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【8月23日 AFP】米俳優でミュージシャンのジミー・ベネット(Jimmy Bennett)さん(22)が17歳の時にイタリア人女優アーシア・アルジェント(Asia Argento)さん(42)から性的暴行を受けたとされる問題で、ベネットさんが22日、初めて公にコメントし、これまでこの出来事を公の場で語ることができなかったのは「恥ずかしくて怖かった」からだと明かした。
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、ベネットさんは2013年、カリフォルニア州のホテルでアルジェントさんから性的暴行を加えられ、後に口止め料を受け取ったとされる。アルジェントさんは、ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)被告によるレイプを告発し、セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」の中心人物として知られている。
ベネットさんは写真共有サイト「インスタグラム(Instagram)」に文章を投稿し、その中でこうつづっている。「当初、あの話は口外しなかった。僕に悪いことをした人との、プライベートな出来事として扱うことにしたんだ。でも、彼女自身が被害者として名乗り出たことで、トラウマがよみがえってきた」
これまでこの件について公に語ってこなかったことについては「一般の人たちの話題になるのは恥ずかしかったし、怖かった」と説明。当時は「自分の話を公表することから生まれる問題に対処する心構えができていなかった」ため、「自分が納得できるような仕方で正義を求めようとしていた」と振り返っている。
さらに「過去に起きた出来事について、10代の少年の視点から人々が理解してくれるとは思えなかった」とも書いている。
ベネットさんとアルジェントさんは2004年の映画『サラ、いつわりの祈り(The Heart Is Deceitful Above All Things)』で共演。アルジェントさんは多くの問題を抱える母親役を演じ、ベネットさんはその息子役だった。
カリフォルニア州の法律では、性行為の同意能力があるとみなされる年齢は18歳だが、2013年に当時37歳のアルジェントさんと関係を持った時、ベネットさんは17歳と2か月だった。
ニューヨーク・タイムズによると、アルジェントさんがワインスタイン被告からのレイプ被害を公表して注目を集めた1か月後、ベネットさんはアルジェントさんを相手取った訴訟を起こした。これを受けて、アルジェントさんは口止め料としてベネットさんに38万ドル(約4200万円)を支払った。
アルジェントさんは21日、ベネットさんと性的関係を持ったという事実はないと否定。ベネットさんとは「友人としてのみ」付き合いがあったと主張している。(c)AFP