【8月21日 AFP】北朝鮮と韓国は、軍事境界線上に沿って設けられている見張り所の一部を試験的に撤収することで合意した。韓国国防相が21日、議会に対して明らかにした。南北の急速な雪解けムードを反映したものとみられる。

 朝鮮戦争(Korean War)が休戦して以来、朝鮮半島(Korean Peninsula)を分断している非武装地帯(DMZ)は、その名とは裏腹に、世界で最も厳重に防備が固められた場所の一つとなっており、南北両側に地雷や有刺鉄線が多数設置されている。

 韓国の宋永武(ソン・ヨンム、Song Young-Moo)国防相は国会議員らに対し、4月に行われた歴史的な南北首脳会談を受けた信頼醸成措置の一環として、韓国側の見張り所を10か所程度撤収すると発言。「まず我々がまず1,2か所撤収し、徐々に拡大するということだ」と述べ、北朝鮮もそれに応じた措置を取るとの見方を示した。

 ただ国防省の関係者はAFPに対し、本件の議論は継続中だと明かすとともに、見張り所を物理的に撤去するかどうかについては明言を避けた。(c)AFP