南北離散家族、韓国側一行が北朝鮮入りし再会果たす
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【8月20日 AFP】(更新、写真追加)1950~53年の朝鮮戦争(Korean War)などによって生き別れとなった数十人の家族らが20日、約70年ぶりに再会を果たした。
韓国と北朝鮮の雪解けムードを受け、20日から3日間の日程で3年ぶりに開催される再会事業は、北朝鮮南東部の景勝地、金剛山(Mount Kumgang)で開始された。
韓国側の参加者の一人、リ・クムソム(Lee Keum-seom)さん(92)は戦時中、一家で避難する際、まだ乳児だった娘とともに、夫と当時4歳だった息子と生き別れになった。71歳になった息子と、それ以来初めて再会を果たしたリさんは、息子を抱きしめて名前を叫んだ。息子は、亡くなったリさんの夫も写った家族の写真を見せ、「これが父親の写真です」と話した。
再会を前にリさんは、「この日が来るとは夢にも思わなかった。あの子が生きているかどうかさえ知らなかった」と話していた。
朝鮮戦争の混乱で離れ離れになり、休戦後に朝鮮半島(Korean Peninsula)が南北に分断されたために、そのまま38度線の南と北で生き別れてしまった親子や夫婦、兄弟姉妹は数百万人に上る。
朝鮮戦争で締結されたのは平和条約ではなく休戦協定であり、南北は法的には依然として戦争状態にある。このため南北の市民のやりとりは家族間のたわいないものでさえ禁止されている。(c)AFP/Sunghee Hwang