【8月19日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)で高速道路の高架橋が崩落し、少なくとも40人が死亡した事故で、高速道路の運営・管理を行う民間企業「アウトストラーデ・イタリア(Autostrade per l'Italia)」は18日、市の支援と高架橋の再建のため5億ユーロ(約630億円)を準備すると表明した。

 伊国内の高速道路網の約半分の運営を担い、今回の事故で批判の矢面に立たされているアウトストラーデのジョバンニ・カステルッチ(Giovanni Castellucci)最高経営責任者(CEO)は記者会見で、高架橋再建と被害者補償に必要な金額を5億ユーロと試算したと明らかにし、資金は20日から利用可能になると語った。

 また、カステルッチCEOは新しい鉄橋について「8か月」で建設可能との見通しを示した上、犠牲者家族への補償や数百人に上る避難者の移転支援のため数千万ユーロが市側に渡ると明らかにした。

 アウトストラーデのファビオ・チェルキアーイ(Fabio Cerchiai)会長は、許可さえ下りれば20日からでも橋の建設に着手できるとし、「必要なのは橋建設の許可だけだ」と述べた。

 アウトストラーデの持ち株会社であるアトランティア(Atlantia)の株価は先週、伊政府がアウトストラーデとの契約を解除する意向を示したことを受け急落した。(c)AFP