【8月16日 AFP】カンボジアの選挙管理委員会は15日、先月末に有力野党不在の中で行われた下院総選挙(定数125)の公式結果を発表し、フン・セン(Hun Sen)首相率いる与党カンボジア人民党(CPP)が全議席を獲得し圧勝したことを明らかにした。同国は一党支配体制に移行する見通しとなり、国際社会から新政権の正統性を問う声が上がる可能性がある。

 33年にわたり政権の座を維持してきたフン・セン首相は、最大野党・カンボジア救国党(CNRP)を弾圧。同党は昨年11月に最高裁によって解党させられており、今回の総選挙は不正選挙として広く非難されている。

 国家選挙管理委員会の広報担当者がAFPに語ったところによると、人民党は全125議席を獲得し、得票率は77%近くに達した。

 フン・セン首相は15日夜、自身のフェイスブック(Facebook)ページに、選挙は「自由、公平かつ公正」だったと投稿した。

 新政権は来月誕生する見通し。専門家らはフン・セン首相が今後、国内支持基盤の拡大に努めるとみているが、信用性をめぐる問題が新政権に影を落とす可能性もある。(c)AFP/Suy SE