イタリア橋崩落、死者39人に 政府は運営企業の責任追及
このニュースをシェア
【8月15日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)で高速道路の高架橋が崩落した事故で、生存者の捜索活動が続けられる中、死者数が39人に増えたことが分かった。また同国政府は、高速道路の運営を担当する企業への責任を追及している。
今回の事故は14日、暴風雨に見舞われた同国北部の港湾都市ジェノバで発生。「モランディ(Morandi)」と呼ばれる橋が広範囲にわたって崩壊し、車約35台と複数のトラックが45メートル下の線路に落下した。
同国の市民保護局によれば、少なくとも39人が死亡、15人が負傷した。
マッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)内相は15日、犠牲者には8歳および12歳と13歳の子どもたちが含まれていると発表。多くの人々が現在も行方不明だという。
また、同国在住のチリ人3人、さらにフランス人3人が死亡したと、両国の外交当局が明らかにしている。
今回の惨事では、数十年間にわたって橋が抱えていた構造上の問題、および高速道路の運営を担当してきた民間企業「アウトストラーデ・イタリア(Autostrade per l'Italia)」に対して厳しい目が注がれている。
政府は同社との契約を破棄し、1億5000万ユーロ(約190億円)の罰金を科す意向を表明。15日朝に現地入りしたルイジ・ディマイオ(Luigi Di Maio)副首相は到着に先立ち、この悲劇は「避けることができたはず」と述べ、「アウトストラーデはメンテナンスを行うべきだったが、しなかった」と話した。
その一方、消防隊員のエマヌエレ・ジフィ(Emanuele Giffi)さんはAFPの取材に対し、夜間に3人の遺体が収容されたと明かした。「生存者がいるかどうか分からない。だが捜索するのが私たちの仕事だ」と語った。(c)AFP/Remi BANET and Vincent-Xavier MORVAN