【8月10日 AFP】先月のサッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)でクロアチア代表を準優勝に導いたズラトコ・ダリッチ(Zlatko Dalic)監督が9日、今後も指揮官の座に留まる意向を示し、大会終了後に浮上していた退任のうわさを一蹴した。

 ダリッチ監督はこれまで、クロアチアサッカー連盟(HNS)からの全面的な支援が欠けていたとして、自身の去就を「慎重に考える」必要があると主張していた。しかし、HNSのダヴォル・シュケル(Davor Suker)会長と面会し、わだかまりが消え去った様子をみせた。

 HNSが同日に発表したコメント文でダリッチ監督は、「問題はすべて解決したと考えており、新たなチャレンジを楽しみにしている」と語った。

 一方でシュケル会長は、「率直に未来に向けた前向きな話し合いができ、これから新たな勝利に向かって、一緒に進んでいくことを喜んでいる」と述べている。正式な契約については、次回の理事会で締結される見通しとなっている。

 クロアチアの地元メディアは今回の発表を朗報として伝えており、スポーツ紙スポルツケ・ノヴォスティ(Sportske Novosti)のウェブサイトでは、「クロアチアサッカー界にとって最も重要な契約が合意に至った。ダリッチ氏が指揮官に留まる」と報じられた。

 W杯決勝でクロアチアはフランスに4-2で敗れたものの、その快進撃はサッカー代表チームに猛烈な誇りを抱いている小国にとてつもない高揚感をもたらした。

 ダリッチ監督は、W杯の欧州最終予選が残り3試合となった昨年10月にクロアチア代表監督に就任し、わずか7試合で指揮を執った後にロシアでの本大会に臨んだ。最近では、韓国の前代表指揮官である申台龍(Tae-Yong Shin、シン・テヨン)氏の後釜として、その名前が挙げられていた。(c)AFP