NASA、民間宇宙船搭乗の宇宙飛行士9人を発表 来年にも初の有人試験飛行
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【8月4日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は3日、米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)と宇宙開発企業スペースX(SpaceX)が開発した宇宙船に最初に乗り込む飛行士9人を発表した。
こうした民間宇宙船による国際宇宙ステーション(ISS)への有人宇宙飛行が実現すれば、2011年にスペースシャトル(Space Shuttle)計画が終了した後としては初めて米国から軌道上に人間を送り込むことになる。
この7年間、NASAの宇宙飛行士はロシアの宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」でISSに向かい、飛行士1人当たり8000万ドル(約89億円)がロシア側に支払われていた。
NASAによると、ボーイングの無人試験飛行は年内に、初の有人試験飛行は2019年半ばに予定されている。一方、スペースXの無人試験飛行は今年11月に、初の有人試験飛行は2019年4月に行われることになっている。
ボーイングの商用有人宇宙船スターライナー(Starliner)の有人試験飛行の搭乗員に指名されたのは、ベテランのエリック・ボー(Eric Boe)飛行士とクリストファー・ファーガソン(Christopher Ferguson)飛行士、今回が初の宇宙飛行となるニコール・オーナプー・マン(Nicole Aunapu Mann)飛行士。マン飛行士は2013年にNASAの宇宙飛行士に選抜された。
スペースXの有人試験飛行の搭乗員には、ベテランのロバート・ベンケン(Robert Behnken)飛行士とダグラス・ハーリー(Douglas Hurley)飛行士が選ばれた。
両社は有人試験飛行の後、実際の任務に着手することになる。NASAによると、両社それぞれと6ミッションの契約を結んであり、1ミッションにつき4人の飛行士が参加するという。
ボーイングの商用有人宇宙船スターライナーの最初のミッションでは、ベテランのサニータ・ウィリアムズ(Sunita Williams)飛行士と、これが初の宇宙飛行となるジョシュ・カサダ(Josh Cassada)飛行士が搭乗する。
スペースXの最初のミッションの乗員には宇宙初飛行となるビクター・グローバー(Victor Glover)飛行士と、スペースシャトル計画のベテラン、マイケル・ホプキンス(Michael Hopkins)飛行士が選ばれた。
NASAは、残りの搭乗員は後日発表するとしている。ボーイングもスペースXも、有人試験飛行については予定よりやや遅れている。当初の予定では、最初の有人試験飛行は2018年に行われるはずだった。(c)AFP/Kerry SHERIDAN