【8月4日 AFP】(更新)全身にほどこしたタトゥーで世界的な知名度を獲得したカナダのモデルでアーティストのゾンビボーイ(Zombie Boy)ことリック・ジェネスト(Rick Genest)さん(32)が、地元モントリオールの自宅で遺体で見つかった。自殺とみられる。

 ジェネストさんは、パリのファッションショーや米歌手レディー・ガガ(Lady Gaga)さんの楽曲「ボーン・ディス・ウェイ(Born This Way)」(2011年)のビデオに出演した。

 ジェネストさんのマネジメント会社、ダルセド・マネジメント(Dulcedo Management)によると、遺体が見つかったのは今週。死因は正式に発表されていないが、複数のカナダメディアとガガさんは、ジェネストさんが自ら命を絶ったとしている。

 ガガさんはツイッター(Twitter)に「友人であるリック・ジェネスト、ゾンビボーイの自殺はあまりにつらい」と投稿。「私たちは文化を変えることにもっと懸命に取り組み、メンタルヘルスを前面に出して、これについて話してはいけないというスティグマ(烙印)を消し去る必要がある」と訴えた。

 ジェネストさんはモントリオール郊外の出身で、カナダメディアによれば、15歳で脳腫瘍を患った。その翌年に初めてのタトゥーを入れて「ゾンビ」を名乗り始め、ほぼ廃虚となった建物で暮らしながらモントリオールのアンダーグラウンド・パンクの世界にのめり込んだ。

 それから数年でタトゥーは全身の9割に及び、ギネス世界記録(Guinness World Record)では、最も多くの骨のタトゥーを体に入れた人、最も多くの昆虫のタトゥーを体に入れた人という2件の記録保持者に認定されている。

 ジェネストさんは2011年、ガガさんのミュージックビデオに出演して世界で知られるようになり、13年にはキアヌ・リーブス(Keanu Reeves)さん主演の映画『47RONIN(47 Ronin)』にも出演した。(c)AFP