【8月3日 AFP】米国の対イラン制裁の再発動を数日後に控えた2日、イランがペルシャ湾で海上軍事演習を開始した。国防筋がAFPに明らかにした。演習の規模や内容は例年秋に行われる演習と同様とみられ、この時期の実施は異例。

 国防筋は匿名を条件に、2日早朝に行われた演習には艦艇数十隻が参加し、そのほとんどは小型戦闘艇だったと語った。ペルシャ湾に展開中の米艦艇への連絡などはなかったという。

 米中央軍(US Central Command)のビル・アーバン(Bill Urban)報道官は声明で、ペルシャ湾やホルムズ海峡(Strait of Hormuz)、オマーン湾(Gulf of Oman)におけるイランの軍事行動の増加を米国は把握していると述べた。アーバン報道官は、「われわれはそれ(イランの海上軍事行動)を子細に監視しており、国際水路における航行と物流の自由を確保すべく、関係国との協力を続けていく」と述べた。

 米国は5月、2015年に締結したイラン核合意からの離脱を表明。全面的な制裁の再発動を、8月6日と11月4日の2回に分けて段階的に実施するとしている。こうした情勢下でイランと米国の関係が緊迫化する中、今回の海上軍事演習は実施された。(c)AFP