ジンバブエ大統領選、現職が当選 最大野党は認めず 提訴の構え
このニュースをシェア
【8月3日 AFP】(更新)ジンバブエ選挙委員会(ZEC)は3日未明、先月30日に行われた大統領選挙の最終結果を発表し、与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)のエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)現大統領が、最大野党・民主変革運動(MDC)のネルソン・チャミサ(Nelson Chamisa)議長を破って当選したと発表した。
同委員会によると得票率はムナンガグワ氏が50.8%、チャミサ氏が44.3%だった。
ムナンガグワ氏は最終結果の発表から間もなくツイッター(Twitter)に「ありがとうジンバブエ!」と書き込み、「われわれは選挙では分断されたかもしれないが、夢に向かって結束している。これは新たな始まりだ」「手を取り合い、平和と結束と愛のうちに皆で新しいジンバブエを築いていこう!」と続けた。
しかし野党・民主変革運動は、選挙結果は真正なものではないとしてこれを認めず、裁判所に訴えると表明した。
■首都でデモ、6人死亡
選挙委員会の集計によると、10州のうち9州が結果を申告した段階で、ムナンガグワ氏は214万7505票、チャミサ氏は192万9704票を獲得していた。大統領選と同日に投票が行われた議会選挙の公式結果ではZANU-PFが大勝しており、ムナンガグワ氏続投の見通しが強まっていた。
今回の選挙は、長年過酷な圧政を敷いたロバート・ムガベ(Robert Mugabe)前大統領が失脚して以降初めて行われたもので、歴史の新たな1ページを開く意味があった。
だが首都ハラレでは1日、投票に不正があったと訴えるデモ隊に兵士が発砲し、6人が死亡。政府はMDCが騒乱を扇動したと非難し、治安確保に向けた措置を取ると宣言した。
政府はこれ以上の抗議行動を容認しないと警告しているが、ムナンガグワ大統領はツイッターで、デモ参加者らの殺害について第三者による調査を希望する意向を示すとともに、対立の「平和的」解決を探ると表明した。(c)AFP