若い男が全員セックスに夢中というのは偏見、カナダ控訴裁がレイプ事件の有罪判決破棄
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【8月1日 AFP】カナダ東部ケベック(Quebec)州の控訴裁判所は、性的暴行の罪で2015年に有罪と認定された男性被告に対する判決について、若い男性の性欲への「固定観念」に基づいた判断だったとして判決を破棄し、再審理するよう差し戻す決定を言い渡した。
ティム・ロビンス(Tim Robbins)被告は2008年、新兵訓練に一緒に参加していた同僚とモントリオール(Montreal)のホテルで当時18歳だった女性にレイプを働いたとして、女性から告訴された。
ロビンス被告は当時21歳で、同僚が女性と性行為に及んでいたバスルームに入ったことは認めたものの、自分は女性を暴行せずにその場を去り、すぐにベッドに戻ったと主張していた。
2015年に行われた裁判で、マノン・ウイメット(Manon Ouimet)判事はバスルームでの性行為について「正常な若い男性にとって刺激的な光景」だと指摘し、ロビンス被告の証言は信用できないと認定。判決文で「同様の理由により、被告がベッドに入ってすぐに寝入ったというのも認められない」と断じた。
ロビンス被告は禁錮1年3月の有罪判決を言い渡され、判決を不服として上訴した。
AFPが7月31日に入手した判決文によると、控訴裁は「判事らの言説は遺憾であり、偏見や固定観念が用いられたことは法律上、瑕疵(かし)がある」と指摘。また、「ウイメット判事の判決理由からは上訴人の有罪認定が説得力のある証拠に基づくのか、それとも若い年齢に基づくのかが明確でなく、上訴人は性行為を見たい、もしくは行為に参加したいと思っただけだったかもしれない」とした。
さらにこうした判断が「裁判の公正さを取り返しが付かないほどに損なった」とし、再審理を求めた。(c)AFP