セクハラした男が逆ギレ、路上で女性殴る フランスで動画波紋
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【7月31日 AFP】パリのカフェ前で白昼、若い女性がセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)をされた男に強く抗議したところ、逆上した男から顔面を殴りつけられる事件があった。女性が投稿した監視カメラの映像はインターネット上で拡散し、フランス国内で波紋を呼んでいる。司法筋は30日、地元検察当局が捜査を開始したことを明らかにした。
被害に遭ったのは学生のマリー・ラゲール(Marie Laguerre)さん(22)。先週、フェイスブック(Facebook)に書き込んでいるところによると、帰宅途中に男がしつこくみだらな言葉をかけてきた。しかも「その日、初めてのことではなかった」という。
ラゲールさんが男に向かって「うるさいわね」と怒鳴りつけて歩き去ると、男はいったん反対方向に歩いていった。
だが、カフェが提供した監視カメラの映像によると、男はその直後、カフェのテーブルにあった灰皿をつかんでラゲールさんに向けて投げつけた。さらに、ラゲールさんに歩み寄っていき、彼女の顔面を殴りつけた。
ラゲールさんは警察に被害を届けるとともに、「私たちはもう黙っているわけにはいかない」というコメントを付けて動画を投稿した。
動画はツイッター(Twitter)などで拡散し、大衆紙パリジャン(Le Parisien)は30日、「映像に残された証拠」との見出しで1面で事件を報道。マルレーヌ・シアパ(Marlene Schiappa)男女平等担当副大臣は同紙に「人前を自由に歩けるという女性の自由が深刻な危機にさらされている」と語っている。
シアパ氏によれば、政府はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が掲げる性差別対策の一環として、公共の場でのセクハラ行為をその場で取り締まり、罰金を科せるように法整備を進めている。今秋にも法律を成立させたい考えだという。
新法では、女性の容姿や服装に関する不適切な発言やひやかし、立ち入った質問、女性の後をつけまわすこと、女性のスカートの内部の隠し撮りなどが取り締まりの対象となる。(c)AFP