【7月27日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は26日、警護責任者だった側近がデモ参加者を暴行した容疑で捜査対象となり、野党などから激しい批判が噴出している問題について、「コップの中の嵐」にすぎないと一蹴した。

 5月1日のメーデー(May Day)にパリで行われたデモで、当時マクロン氏の警護責任者だったアレクサンドル・ベナラ(Alexandre Benalla)容疑者(26)が警察のヘルメットと腕章を身に着け、デモ参加者を殴ったり地面に押し倒したりする様子を映した動画が公開された問題は、マクロン大統領にとって昨年の就任以来最大のスキャンダルとなっている。

 暴行と警察官になりすました容疑に問われているベナラ容疑者は「間違いを犯した」と認めており、「とても愚かなことをしてしまったと思う」と仏紙ルモンド(Le Monde)に語った。

 一方でベナラ容疑者は、暴徒化するデモ参加者らの鎮圧に当たる警察を手助けしたかっただけだとして、何ら罪は犯していないと主張。警察のヘルメットは、見学者としてデモの現場に同行する際に、ベナラ容疑者の安全確保のために貸与されたものだとルモンドに述べた。(c)AFP