【7月27日 AFP】米大リーグ(MLB)、シカゴ・カブス(Chicago Cubs)の本拠地リグレー・フィールド(Wrigley Field)で試合を観戦していたファンが、プラスチック製のバケツを持っていたおかげで重傷を免れていたことが判明した。

 米紙シカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)の報道では、24日に行われたアリゾナ・ダイヤモンドバックス(Arizona Diamondbacks)戦で、頭にバケツをかぶっていた19歳のファンの頭上に、手動式スコアボードの鉄製板1枚が落ちてきたとされている。このファンはバケツで大きな災難を防いだものの、頭を5針縫うことを余儀なくされたという。

 ほとんどの球場で高画質の電光掲示板が使用されている現代において、遺産的な存在であるこのスコアボードは81年前につくられたものの、カブスの広報担当者は今回のような事故が起きたのは初めてだと強調し、原因を究明している最中であることを明かした。

 リグレー・フィールド自体は建てられてから100年以上が経過しており、同じく唯一の手動式スコアボードを使用しているボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)の本拠地フェンウェイ・パーク(Fenway Park)に次いで、米国では2番目に古い球場として知られている。

 由緒ある球場と共にシカゴ市民の誇りとなっているこの手動式スコアボードは、スタッフが建物の中から数字板を入れ替えて各地の試合状況を示しており、その光景は貴重なものとなっている。

 ファンが頭にバケツをかぶっていた理由については、カブスから説明は行われていない。(c)AFP