【7月26日 AFP】中国の薬品監督当局は25日、ワクチン製造の検査を全国規模で開始したと発表した。大手製薬会社によるワクチン製造記録の捏造(ねつぞう)問題を受けて、国産医薬品の安全性に対する不安が再燃し、当局は対応を強化している。

 製薬大手の長春長生生物科技(Changchun Changsheng Biotechnology)が、狂犬病ワクチン製造に関する記録を捏造していたことが発覚し、同ワクチンの製造中止命令が出された。この報道を受け、ここ1週間ほど製品の安全性をめぐり新たな懸念が広がっていた。

 今回の当局の発表によると、「すべてのワクチン製造者を対象に、あらゆる工程および製造チェーンを徹底的に調査する」ための検査チームが派遣されたという。

 中国ではかねて、国産ワクチンの安全性や信頼性に対する疑念が繰り返し持ち上がっており、当局は国産ワクチンへの信頼回復に尽力している。(c)AFP